一般病院や介護施設でのリハビリを10年以上経験し、2020年に入職しました。入職時は浜松南病院が回復期リハビリテーション病棟を立ち上げたばかりであり、運用方法やリハビリの質の向上に悩みながらもスタッフ間で話し合いながら業務をしていたことを覚えています。回復期リハビリテーション病棟が立ち上がったことで、浜松南病院のリハビリは入院中の急性期～回復期に加え、退院後の外来や通所、訪問といった入院生活から在宅生活までのすべてに地域の方々に対して一貫したリハビリを提供できることが強みであると感じています。当院で関わったすべての方が笑顔で生活できるようなリハビリの提供ができるようになることが目標です。

病院開設当時のセラピストは5名程度だったと聞いています。2025年度現在は60名以上が在籍する大きな組織となりました。大きな組織になったからこそ、セラピスト同士の「情報交換」を密にするため、チーム制度を取り入れています。チームで情報交換する時間を設け、患者リハビリに関する情報共有を行い、より良いリハビリの提供ができるように取り組んでいます。そのためには、セラピスト一人一人が担当する患者の情報を的確に把握し、医師や看護師、地域連携室とも密な連携を行うことも指導しています。チームとはセラピスト同士だけでなく、患者と関わるすべてのスタッフが連携をする必要があると考えています。

新型コロナウイルスの蔓延により地域での活動が制限されていましたが、2023年に開催された遠州健幸マルシェを皮切りに、地域に対する活動を再開しました。2024年には地域包括や社会福祉協議会と連携し、地域サロンの場へ出向き「浜松、南（なん）でも体操」銘打ち、介護予防体操や健康に関する講義などを始めています。切れ目のないリハビリの提供には地域で暮らす方々の「予防」の分野にも力を入れていく必要があると考えています。浜松南病院のリハビリテーション科がその一翼を担う存在として活躍し、地域の方々が元気に健康で過ごせるように地域貢献活動にも力を入れています。